戦争体験文庫(企画展示)
第69回戦争体験文庫資料展示 空で征った者たち : ある海軍飛行専修予備学生の資料から
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4年前の8月15日、毎日新聞奈良版に「戦後76年:若い命が…たまらぬ寂寥感 特攻隊員寄せ書き、マフラー保管」という記事が掲載されました。昭和19(1944)年12月、フィリピンから台南に機材受領に赴いた高木昇大尉(後、澤井と改姓)が、特攻の訓練を行っている後輩たちの技量不足を嘆いたところ、居合わせた大佐に指導を頼まれ、10日間これに応じます。別れ際に自分のマフラーに寄せ書きをしてもらい、大事にしていました。それを89年に靖国神社遊就館に寄贈したという内容でした。
この時の記者の斡旋で、澤井氏の子息より、アルバムと遊就館寄贈時の澤井宛の手紙を中心とする資料を当館に寄贈いただきました。今回はその資料から、高木及び同期生戦死者の写真に加え、戦後40年に思わぬ形で遺筆に出会った遺族たちの声を紹介します。
○開催期間:令和7年6月28日(土)-10月30日(木)
○展示場所:図書情報館 3階 戦争体験文庫
〇展示資料
・高木昇の学生時代、予備学生時代、海軍時代の写真
・高木同期生の海軍飛行専修予備学生9期出身戦死者写真
・特攻間際に高木から指導を受け、遺筆を高木のマフラーに託した戦死者遺族からの礼状
・関連図書等